床材に迫力のある古材の足場板を使用するので、壁もその質感に合うバランスを取るということ。
広くないスケールの空間なので、壁面にアクセントカラーを入れる事で、目線が切り替わり奥行きを感じたり、立体感を出したいという意図で進めました。
具体的にどうしたかを添付している写真に書き込みしています。
リフォームで壁にペイントをしてみて、ペイントの種類や色を決める時のポイントは、自分の中にある色や好きな質感で選ぶということが大事だと思いました。どういう色が自分にとって落ち着くとかしっくりくるとか、考えていくと自分の色が具体的に見えてきます。
わたしの場合は、グレートーンで色目を決めていきました。
ペイントの価格は、ブランドによって違うので予算内に収めるため、使い分けをしています。
質感を大切にしたい空間の壁面は、少し価格の高い老舗英国メーカーの『ファロー&ボール』。
防水機能が必要な壁面は、カラーバリエーションも豊富で環境にもやさしい『カラーワークスのHip』に。
『ファロー&ボール』と『Hip』の価格差は、缶のリッター数や色数、塗る面積にもよりますが2割〜5割くらいの違いが出ると思います。
そのあたりは、販売店のカラーワークスで見積もりを出してもらい、相談しながら進めました。
壁に使用したペイントたち。リビングの壁面は、『ファロー&ボール』で、このブランドは、ナショナルトラストの建築物の修復に使用されている老舗英国のメーカーで色味に奥行きや雰囲気があります。キッチンなどの水回り近くは、『カラーワークスのHip』、テカリの少ないエッグシェルタイプを使用しました。(防水機能が高くなるとテカリも多いタイプになります。)
ベランダ側のサッシに挟まれている壁は、廊下側のドアから目線が向かう位置にあるので、トーンは他の壁と同じですが、インパクトのあるアクセントカラーを配置して、そこだけ違う質感のペイントにしました。
シャーウィン・ウィリアムズのサンドスケ-プという細かい砂が入って、砂壁のような仕上りになる意匠系のペイントです。刷毛痕をわざとつけました。下にクローズアップした写真をアップしてあります。
白い色目でもクールな印象や柔らかい印象をを受けるもの、カラーバリエーションがたくさんあるので実際に居住する場所で色目の確認作業をしました。
白い壁は、床材に合わせて柔らかい印象を受ける『ファロー&ボール』Lime Whiteを使用。(かんたんに言うと黄色味のある白です。)
奥の壁は、グレートーンの『ファロー&ボール』Dix Blue。
古材足場板は、迫力があって、ドスの効いた材になります。コンクリートむき出しのまま白い壁面だけにすると男臭さが出るところですが、グレートーンの色味を入れて、柔らさがプラスされることを念頭においても色を決めていきました。
写真左側のキッチンスペースの床は、テラコッタより少しオレンジがかったタイルを使用しています。
建具は、『木』そのものの色を活かして、『オスモカラー/フロアクリアーラピッド』を使用。床材の足場板は、なにも塗ってないそのままの状態にしてあります。
塗らないという選択肢=和室の吊り天井を外しただけの状態=むき出しコンクリートにむき出しの電気の配線、天井板を吊っていた釣木の差込み口跡をそのまま残しました。
サッシとサッシに挟まれた壁のアクセントカラーのアップ
シャーウィン・ウィリアムズのサンドスケ-プ/Blood Orangeをペイントして刷毛痕を付けています。
廊下のアクセントカラー
この壁はベニヤ。壁紙を剥がした後を残して、パテでフラットにせずにそのままペイントしています。
(壁紙をうまく剥がせずに「これは、汚い」と思う部分は、パテで調整しました。)
玄関のアクセントカラー
これは、玄関入り口の壁で、自転車を壁にもたれかけるので、汚れが目立たないチャコールグレーの色にしました。これもベニヤ壁になります。使用したペイントは、カラーワークスHipのエッグシェル/Rock Garden。
この壁面は、プラスターボードの壁でわざとビスや溝を埋めずに下地を塗って、ペイントしています。(このプラスターボードは、新しいもの)
プラスターボードの上部の凹みは、コンクリートの部分です。コンクリートは、気泡や凹みなどの痕をそのままにペイントしました。
色を決める時にどのくらいの割合で色が入ってくるのか実感が持てなかったので、ざっくりと模型を作って検討していました。
この作業をすると色以外でも全体のバランスや素材の統一感、家具の配置、予算内に納めるためにどこを削るかなどイメージができてよかったです。
『ファロー&ボール』の色見本
『ファロー&ボール』のペイント缶
アイテムを使い始めた日 2012年 2月
- ブランド:
- FARROW&BALL
- 施工・購入:
- モリエン → イエナカプロのページ
- 関連サイト:
- http://farrow-ball.jp/