ちょっと小さ過ぎるスイレンの水鉢を何にしようかと、ずっと考えていました。
信楽の窯元にオーダーして焼いてもらうことも考えましたが、モルタルの鉢を今回、購入しました。
実はこの鉢は土佐錦(とさきん)、日本の美しい金魚を育てる為の鉢です。そしてこの形にはちょっとした秘密がありました。
去年の夏、スイレンに花を咲かせようと肥料を初めてやったら、葉っぱがどんどん大きくなり、しまいには鉢からはみ出すようになりました。水鉢の直径は約30cm。専門の本を読むと40cm以上はないと花が咲きにくいのだそうです。その頃から水鉢を何にするか考えていました。そして今回購入したのが、この金魚用の鉢です。高知県独自の品種『土佐錦』を育てるためのもの。モルタル(コンクリート)で作られています。
土佐錦は、ふっくらとした体つきや尾びれ、色の美しさなどで競います。大正の頃から土佐では、品評会が行われているそうです。(ポニョに似たきれいな金魚です。)その美しい金魚を育てるポイントの一つが、実は鉢の形。ポイントは鉢の丸みです。鉢が丸いと、金魚はぐるぐると鉢を泳ぎ回り、美しいカタチの金魚に育つそうです。土佐錦を育てる人たちは、自分で理想の丸みを求めて、モルタルでオリジナルの鉢を作ります。昔はすり鉢で育てていたそうで、その形を踏襲しています。
(お店の方の話を聞いていて、金魚の魅力に取りつかれた男の半生を描いた岡本かの子の『金魚撩乱』という小説を思いだしました。かなりマニアックな世界です。)
そのモルタル製の丸鉢は、基本的に自分の金魚を育てるために作っているため、ほとんど流通していません。しかし高知県に作っている人がいるらしく、それを仕入れ、販売している業者さんを見つけ、週末のみの即売会に行って購入しました。
ホームページを見ると、『もし、平日にご来社されても一切、対応いたしません。無理に来られる方もおられますが、帰って頂いています。』と書かれていて、ややビビリながら行きましたが、親切にいろいろ教えてもらって、購入することができました。
鉢の表面は、ザラザラしていて味があります。また焼物の釉薬が垂れたような模様もあります。
モルタル製のため、どうしても水は漏るそうですが、ヒビが入っても、その部分にモルタルを粉のまま付け、キリで水を噴きかけると補修出来るそうで、長年一つの鉢を使い続ける人も多いらしいです。金魚の場合は、毎日水を入れ替えるので、多少漏れても問題にならないそうです。
持ってかえって、バルコニーに置いてみました。けっこう大きいですが、水を張った姿を思い浮かべると、テンションが上がり、楽しくなってきました!
サイズは、大が直径630mm×高さ220mm、中が直径630mm×高さ190mm、小が直径450mm×高さ160mm。
出来るだけ、周りの植物と馴染む様に、やや高さが低い中サイズを選びました。
値段は、税抜で¥8,000です。
今の水鉢に比べると、ずいぶん大きくなるので、メダカも入れてみようと思います。夏は鉢から少しだけ離して、木などを鉢に渡して、日陰をメダカの為に作るそうですが、スイレンを入れる場合は、葉っぱが日陰を作るので、その必要も無いようです。
次は水を入れて、株分けしたスイレンを植えてみようと思います。
アイテムを使い始めた日 2015年 5月
モルタルの鉢 土佐錦 三卯養魚場の小物・雑貨 小物・雑貨の購入
- ブランド:
- 三卯養魚場
- 品名:
- モルタル製 丸鉢 (中)
- 寸法:
- 幅630mm × 高さ190mm
- 重量:
- kg
- 関連サイト:
- http://www.san-u74.com/order/tank-marubachi-01.html