調味料入れ選び、オリーブ油と胡麻油はエバソロのカラフェ、塩と砂糖は脱脂綿を入れるガラス容器ですんなりときまったが、酢と料理用の酒の容器はピッタリくるものがなくて、いろいろと探しまわった(もちろんネット上で)。
ありきたりな調味料入れや製品の容器のまま出しておくのでは面白味がない。なにげなくて、それでいてすこしは気の利いた容器…。
で、ふと思いついたのが実験用の器具だった。
薬品を入れておく瓶に適当なものがないか、実験器具メーカーのサイトを見て回ったが、仕様が複雑でアイテム数は膨大。
なじみのない製品群にとまどいながらも共通摺合わせ細口試薬瓶とネーミングされた瓶にたどり着く。
摺合わせ、というのは瓶の注ぎ口と栓に施された加工のことで、開閉がスムーズにできるように、この部分だけが磨りガラス状になっている。本来は塩酸や硫酸などの劇薬も入れたりする容器なのだから、酢や酒くらいならまったく問題はないだろう。これは使えるかも。
さっそく東京の三商という実験器具メーカーに共通摺合わせ細口試薬瓶250ml(白)を2本発注。
数日後、味のある包装紙に包まれてブツが届く。
まったく奇をてらったところがない造形。こういうものをティピカルというのだろう。
まごうことなき瓶である。なぜかなつかしい感じもするが、古臭ささはない。酢と酒を入れて注いでみたが、使い心地も上上。
薬剤師をしていたつれあいは(いまは違う仕事をしている)大学の実験室でのことをいろいろと思い出したそうだ。