15年まえ、いまのマンションに入居したときに購入したシェルフ。たまたま家の近所にスウェーデンのイノベーター社(innovator)のショールームがあり、そこでこのバリアシェルフシリーズを目にする。
イケアもまだ日本に再上陸しておらず、いまでこそ大人気の北欧デザインもそれほど話題にはなっていなかったころの話だ。
それまでのユニット式の棚といえば、どちらかというと簡易的なものが多かったが、このスウェーデン製のシェルフは塗装や木の質感がよく、価格もこなれていたので一目で気に入ってしまった。
シェルフはいくつかの基本的なパーツで構成されていて、あとは必要なものをチョイスする。このときは引き出し4段とデスクを追加した。
くの字型のデスクは海外のオフィスっぽくて、なんともスタイリッシュな雰囲気にひとり悦に入っていた(そのデスクのまえに座る人間のヤボったさには気がついていなかったようだが)。
15年間使ってきたが、ガタはまったくきていない(使っている人間はあちらこちらガタがきている)。
いつまでもお気に入りの家具だ。
ただ、年をとるにつれて要らないものを処分していくと、棚として使うにはオーバースペックな状態になってきた。収納するモノがないのである。
そこで、たいして聴きもしないレコードプレイヤーを引っぱり出してきたり、愛犬の遺品や遺影を飾るなどして空いた空間を埋めている。
やがてはパソコンや周辺機器も不用になるだろう。しかし、そのときは3列あるシェルフの両側を片付けて1列に縮小すればいい。
買ったときは、まったく予想していなかったが、そういうふうに対応できるのも、このユニット家具の利点だろうか。