わが家ではスリッパを履く習慣がない。夏はほとんど裸足で暮らしている。秋になるとさすがに裸足ではいられないが、真冬でも靴下と床暖房でなんとかやりすごす。
しかし、だんだん年をとってくると基礎代謝がさがり血行が悪くなって、体が冷えてくるからやっかいだ(若いときの体とはちがうのだ!)。とくに、寒い日は足先が冷えてツラい。
キッチンには床暖房がないので、料理をするときはやっぱりなにか履きものが欲しくなる。
なんどか保温性のあるスリッパを物色するのだが、もっさりした印象のデザインのものしか目につかないから、いつも、なくてもいいか、とあきらめてしまう(やはりスリッパという洋風なものがこの国で独自に進化したからか)。
ところが春先に神戸で、フェルトを編み込んだあか抜けたデザインのスリッパを目撃。
それはイタリアの老舗生地メーカー、レヌード社の「Amore」という製品だった。鮮やかなカラーヴァリエーションも豊富で、ワンポイントのボタンも気が利いている(左右を履き違えないための目印にもなる)。
フェルトだから保温性もよさそうだし、ざっくりと編んであるので通気性もある。これなら、と暑い季節に勇み足で購入したが、やっと履ける季節が到来。といっても今年はまだまだ気温が下がりそうにないけれど…。