nipperさんの下駄箱のレポートです。
nipperさんが設計した下駄箱は、扉に足場板を使っています。
下駄箱があるのは、リビングと一体になった玄関スペース。下駄箱の周りは漆喰やモルタルの壁、同じくモルタルの床、黒色の鉄板と、白・グレー・黒と無彩色がメイン。その中で足場板が唯一の有彩色で、この空間のアクセントともなっています。
足場板を扉として利用した下駄箱。上下2段に分かれており、中央は飾り棚になっています。
足場板は、実際に工事の現場で使われていた古材。
nipperさん手描きのイメージ図
この図面は、検討初期に作られたもので、扉は足場板で、上下2段に分かれている点は現在と変わらず。ただ天井部分まで足場板になっているところや、扉が2枚の観音開きになっているところが変わっています。
施工中の様子
下駄箱の上部を足場板ではなく、鉄板に変更しています。この鉄板はフラップアップ扉で、開けると中は収納になっています。
靴箱の内部まで漆喰塗りで仕上げています。上の段の右側出っ張っているところは、この下駄箱の裏側にある洋室のエアコン設置部分。左側に少しだけ、排水用のドレンホースが見えています。
また、当初の図面と変わって、観音開き扉と片開き扉、計3枚の扉になっています。
上段の底部分には少し板を足して、扉もそれに合わせて少し長めに設定。
その理由は、飾り棚の照明と外灯のスイッチを隠すためです。
この板ギリギリのところにライン状の照明(IKEAのLEDスティックライト3本セット・商品番号:301.920.69)を配置することで、照明自体は隠した上で、飾り棚を照らすことができます。
こちらは施工直前の設計図(手書き)
図面右側、洗面室の吊り戸のレール、その左側にある扉と下駄箱の上端の高さを合わせるように設計、指示しています。
そして、こちらが完成後の様子
ほぼ設計図通りに出来上がっています。
下駄箱の上の鉄板
鉄板が入ったことで、漆喰、足場板との対比でメリハリが生まれています。
下駄箱の真ん中には、飾り棚。
この日は、とても小さなアンティークのカップが飾られていました。
無彩色の空間に映える足場板の下駄箱は、ゲストたちの視線が集まる場所。その視線は、中央に作られた飾り棚にも注がれます。そして飾り棚には、季節ごとに変えられるディスプレイが…。nipperさんのおもてなしを感じます。