ウィル空間デザインの羽根渕です。
今回は、リフォームで家具を造作した事例をご紹介します。
「家具は家具屋さんで購入するもの」という考えの方が多いと思いますが、リフォームの一環として、オーダーで造ることも可能です。
「あの家具のここがもうちょっとこうだったらいいのにな…」
そんな風に思った経験はないでしょうか?
オーダーなんて敷居が高い、と感じられるかもしれませんが、造作家具ならサイズぴったり、世界に一つだけの家具が出来上がります。
施主様お気に入りの造作TVボード。
イメージに近いTVボードがあったそうですが、照明を埋め込みたいと思っておられたこと、収納スペースのサイズが収納したいものと合わなかったことなどの理由で、造作を選択されました。
背面にラインライトを埋込み、間接照明に。
調光が可能なため、映画を見るときは照度を落として楽しむのだとか。
照明は、オーデリックのOL251376。
収納スペースをできるだけ広く確保するため、42mm幅という省スペースなLED間接照明を選びました。
収納部分は手前から、引出し、引き下げ、開きとなっています。
引き出しと引き下げ部分は上下2段構成、開きにはA4サイズの雑誌が入ります。
引き下げ部分には、ブルーレイなどのTV機器が。
完全に面材で隠れていますが、リモコンは利用可能です。
(施主様に、扉が閉まった状態でもリモコンが利くかどうかを前もってシミュレーションして頂きました。)
面材はすべてウォールナットの突板。高級家具としても使われるウォールナットは存在感があります。
ディテールには横スリットを入れて重々しくならないように。
このスリットに関しても、細かい打ち合わせをしました。
1番上と5番目の溝には手がかりがあるので、開けるのも楽です。
TVを置く前。真ん中の丸いキャップは配線キャップです。
TV機器とつなぐ配線を隠す為にあります。コンセントやTVコンセントも収納内部に隠れているので見た目はスッキリ。
工事中。
造作家具は工場で作り、電気配線は現地で行います。
打ち合わせ時には、中に入れるものを考えながら図面を描いていきます。
施主様曰く「細かいところまで考えていくのは大変でしたが、その分愛着が湧いています」とのこと。
希望に合う家具が見つからない、サイズが合わない…そんな場合は造作も一つの選択肢です。