あきらさんが住んでいるのは、昭和50年代に建てられたマンション。
大きなガラスが嵌め込まれた玄関扉、玄関土間のレンガタイルには素材感があります。
あきらさんは、そこに古材風のウォールペーパーなどのフェイク素材を合わせ、インテリアをうまくまとめています。
壁面いっぱいに確保されたシューズボックスは、エイジング加工されたウッドパネルが張られているように見えますが、実はこれがフェイク。
スクラップウッド柄の壁紙(ピート・ヘイン・イークのスクラップウッド・ウォールペーパー<PHE-08>)をあきらさんがDIYでシューズボックスに貼り付けたそうです。
「以前は、個人輸入で取り寄せるしかなかった壁紙です。ピート・ヘイン・イークの家具は高いけど、壁紙ならまだ手が出せるなぁ…。でもわざわざ個人輸入するほど貼りたい場所もない…と思っているうちに、ある時WALPAさんが販売契約を結ぶという記事を読み、早速サンプルを購入しました。ふつうの壁紙と違って、サンプルも有料という代物だったんです。購入したものの、壁に貼るとやっぱり白々しいと思い、ツルツルテカテカだった玄関靴箱に貼ることにしました」とあきらさん。
とてもリアルなため、離れた位置からではフェイクとはわかりません。
また、シューズボックスの反対側の壁には、軽量のブリックタイルを施工しています。(写真右側)
こちらもDIYで。軽い素材のため、両面テープなどで簡単に固定することができます。
壁面ぎりぎりの位置に靴を置いても大丈夫。何かと汚れやすい玄関ですが、ブリックタイルで壁面をガードする役割も果たしています。
シューズボックスの下には、電池式の人感センサーライトを設置。(写真左側)
普段は見えない位置ですが、3つ全て違う色のものを使っているところに遊び心を感じます。
空間の使い方にも工夫が。
縦長の玄関で、横幅はあまりありませんが、脚が細い、立て掛けラックを置くことで、足元はスッキリ省スペース。合わせてディスプレイスペースや小物入れも確保できています。
ラックの上部、壁に3つ並んでいるのは、porada(ポラダ)のスパイダーコートハンガー。つまみを手前に引くとフックが出てくる仕組み。使わないときはオブジェのような雰囲気です。
シューズボックスに本物の板を張ろうと思うと、元の扉は無駄になり、施工も大掛かり。
また、壁面にレンガを施工するためには、壁面に下地が必要で、接着剤や目地材も必要になり、手間も時間もかかってしまいます。
あきらさんは、リアルな壁紙やレンガタイルのフェイク素材を使うことで、コストと手間を抑え、うまくインテリアをまとめています。